2011年10月25日火曜日

トヨタMR-SのコンバートEV

北海道のコンバートEV事例紹介第3弾は、トヨタ自動車北海道が制作したMR-SベースのコンバートEVです。
以前にHAIAのセミナーで話を聞いただけなんですが、これからホットな話題になると思うので取り上げたいと思います。

まずは写真から。


流石は”天下のトヨタ”の系列会社。お金がかかっています。
ボディはなんとCFRP(炭素繊維強化プラスチック)で軽量化!黒光りしています。
相当なハイパワーのモーターを搭載しており、最高時速は180km/h以上を記録したそうです。
それに伴い、バッテリーも大容量のようで、助手席を取っ払ってそこにバッテリーを設置していました。運転席以外は全部バッテリー、といった感じ。

モーターとインバータはアメリカから取り寄せ、バッテリーは韓国製を使用。
電気系統に関しては、苫小牧高専の協力を得たとのこと。


で、11月3日に日本EVクラブが主催するEVレースがあるんですが、これに参戦するとのことでした。
おそらく、北海道からは初の参戦となるのではないでしょうか。
ぜひ頑張っていただきたい。とは言え、このレースは速さを競うものではないので、一体こんなハイパフォーマンスのマシンでどうするんだろう?

以下、講演会でのお話より。
「トヨタの系列会社として、アルミホイール製造から始まり、今はATトランスミッションをメインで製造している。
アルミホイール事業は、昨年撤退した。自動車業界の流れの変化を感じており、今後ハイブリッドやEVが普及するとトランスミッションは不要になるため、業態変更が急務になっている。
新しい方向性を模索する一環として、今回のEV改造プロジェクトを実施した。
ここで得た知見をもとに、今後のEV全盛期に備えていきたいと考えている。

今回採用したモーターとインバーターはアメリカから取り寄せたものだが、とにかくトラブルが多かった。
マニュアルがしっかりしていない上に、あちらに問い合わせても思ったような回答が得られず、結局は苫小牧高専の先生にアドバイスをいただきながら対処した。
このことから、中心的なパーツについては内製化を含めた検討が必要だと感じた。

水素エンジン自動車についても試作実験を行っており、次世代自動車に向けた取り組みを加速している。
今後は”メイドイン北海道”という考え方が必要だ。」
今後、北海道大学が研究している「レアアースを使わない高性能モーター」の実証実験にも協力するとのことで、フィットにそのモーターを載せてEV化するプロジェクトも発表されています。

道内大手の自動車関連企業であるトヨタ自動車北海道が、このように電気自動車の開発に取り組むことで、道内のEV産業活性化のけん引役になることを期待したいと思います。

1 件のコメント:

  1. この情報はありがとうございました。
    このような車に関する情報をまた書いてください。
    宜しくお願いします。

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